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2017年3月25日土曜日

子どもの貧困と学力格差

豊橋市を流れる豊川
愛知県が3月21日に子どもの貧困調査結果を公表しました。(⇒愛知県ホームページ 地域福祉課
愛知県の子どもの相対的貧困率は5.9%で、全国平均の16.3%を大きく下回ったと新聞やテレビニュースで報道されました。

「相対的貧困率」とは
標準世帯の年間可処分所得(収入から税金、健康保険税、年金掛け金などを差し引いた後の自由に使えるお金)の半分(122万円)未満の世帯で暮らす17歳以下の子どもの割合


 愛知県は付加価値が高い自動車産業が盛んで、一人あたりの県民所得が高い比較的裕福な県ということなのでしょう。
 それでも、年間の可処分所得が122万円未満の家庭の子どもがクラスに二人はいる計算です。

 愛知県はひとり親家庭の調査データも公表しています。
 それによると、ひとり親家庭の子どもの相対的貧困率は52.9%にもなります。つまり、ひとり親世帯の子どもの半数以上は貧困ということです。

 また、母子世帯のうち年収が200万円未満の世帯は46.7%、父子世帯のうち年収が200万円未満の世帯は17%で、ひとり親でも母子世帯の方が経済的に苦しい状況がはっきりと現れています。

 中日新聞によると、愛知県の大村秀章知事は21日の定例会見で、「子どもたちが等しく将来の夢と希望を実現する機会が与えられるよう、どう支援するか。調査結果を実効性のある対策につなげたい。」と述べたそうです。
これだけ読むと、なんとも期待感の持てないコメントです。

 今日、3月25日、読売テレビ(中京テレビ)で朝8時から放送されている「ウェークアップ!ぷらす」の中で、子どもの貧困・教育格差が取り上げられました。辛坊さんの番組です。
 教育評論家の尾木直樹氏が、年収の格差が学力の格差につながっているとコメントしていました。これを裏付ける調査データをお茶の水女子大学が発表しています。不条理な真実です。

 この番組では、ボランティアで無料学習塾を運営しているNPO法人の活動が紹介されていました。子どもたちに教えているのは、さまざまな年齢のさまざまな職業の人たちです。

 こうした活動が全国に広がり、意欲のある子どもたちが等しく能力を開花できるようになればと願っています。

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